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月刊 KSU vol.5 主将 山本桜子

  • 四回生 山本桜子(芸術学部)

    九州産業大学空手道部、初の女性主将としてチームを纏めながら、ストイックに自分自身と向き合う姿は部員からの信頼も厚く、また文武両道を目指す姿勢は空手道部の模範です。

    そんな彼女の四年間の学生生活、空手道部への想いとは。

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    大学四年間の空手道生活もいよいよ残り二カ月程度ですが、今の心境は?

    なんだか早いな~、もう終るな~という感じです。

    一期上の川口主将の時代までは、私は自分のことだけを考えて練習していましたので、全部員の気持ちをひとつにして同じ方向に向かって走らせる難しさを痛感しています。

    自分が最上級生として主将になって、今まで気づかなかったことなど、いろいろな部分が見えてきました。空手道部をしっかり引っ張ってきた先輩方がいかに凄かったかを感じています。

     

    ―学生生活、最後の全九州団体、全日本団体に向けて

    後期も、来週から国民体育大会、全九州団体と試合が続きます。

    夏合宿を終え、この三週間ほど部員達の練習へ対する熱も上がってきて、チーム状態も良い感じになっています。

    学連の大会もいよいよ最後の二試合になりました。全九州は優勝。全日本は自分の気持ちに打ち克てば、勝ち進んでいけると思うので、優勝目指して戦います。

     

    団体戦への想い

    私が入学した時は、女子部員が一人でしたので団体戦の出場が出来ませんでした。

    二回生になり、新入生として沖と戸高が入ってきてくれたことで団体戦が組める喜びと自分がもっと頑張らなければいけないという気持ちを強く持つようになりました。

    また、二期下に松村、三期下に福田と、毎年女子部員が続いて入学してくれています。

    女子部員が増えることが四年間で一番嬉しかったことです。

    人数が増えることで、お互いに良い刺激になっています。前期の最終戦(九州インカレ)で男女団体優勝できたことはとても嬉しかったです。

    個人よりも団体のほうが非常に緊張します。しかし、団体で戦う時のほうが大学を背負っている気持ちが強いので、団体戦は自分にとって、想い入れは大きいです。

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    四年間で悔しかったことは?

    思い出すと気持ちが滅入るのでないです(笑)

     

    四年間で一番の思い出は?

    一回生の時の夏合宿で100キロ走ったことです。

    当時の主将の里島先輩、その下の吉村先輩には本当に可愛がっていただき、大変お世話になりました。

     

     

    九州産業大学空手道部の魅力とは?

    九産大空手道部は伝統があり、素晴らしい先輩がたがたくさんいらっしゃいます。だからこそ自分達も新しい歴史を作っていけるチャンスがあるというところが魅力ではないかと思います。

    また、様々な職業のOBの先輩がいらっしゃるので、進路のことなど親身に相談、サポートしていただけるところも魅力ではないでしょうか。

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    進路、将来の目標は?

    大学院への進学を考えています。今は学校選びの段階です。

    将来は空間デザインとか、空間演出の仕事に就きたいと考えています。

     

    後輩たちへ伝えたい想い

    自分達の目標を明確にしたチーム作りをして欲しい。

    今の三回生達なら今よりもさらにいいチームを作ることができると思います。

    ただ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少し踏ん張りが足らない所も感じます。来年は10名以上の選手が入学する予定です。特に男子については益々レギュラー争いが激しくなります。三回生、二回生には、ここでしっかりと踏ん張って欲しいですね。

    一回生は入学して大学生活に慣れない中で、前期は多くの試合が続きました。西日本、全日本個人等の負けからみんな顔つきが変わり、練習に取組む姿勢も変わってきました。学校の生活と授業などに慣れたこともあると思います。人数も多く個性的な学生が多いので・・・・・もっともっと自分の長所を生かして欲しいです。

    期待しています。

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    自分にとって空手道とは

    空手を始めたきっかけは、父親からの薦めなのですが・・・ハムスターを二匹飼ってくれるという言葉に釣られてなんです。でも、一匹は脱走。もう一匹は半年後に死んでしまいましたけど・・・(笑)

    いつのまにか15年も続けていました。空手を通してたくさんのことを学びました。そしてたくさんの出会いがありました。主将として一年やってこれたのも、後輩たちの協力と支え、そして監督の指導や関係者の方々の応援があったからと感謝しています。

    続けてきて本当に良かったです。空手は自分にとって生活の一部であり、自分の人生を振り返る上でなくてはならないものです。

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     『周囲の支えがあって、続けてこれた四年間』山本桜子

     

     

    もともと柔らかな性格をしている彼女ですが、今年は主将として後輩たちへの厳しさの伝え方に苦悩していたように感じます。

    今年は、個人戦で思い描いていたような結果を残せず、選手としても悔しさに耐える日々が続いていました。本来であれば、チームリーダーとしてではなく、もっとのびのびと空手に専念することが出来れば違う結果になったかもしれません。

    しかし、主将としての重責を担いながら、最後の大会に挑む彼女の決心は入学当時のあどけなさや、線の細さが消え一人の人間として非常に強く頼もしく感じます。

    入学当時は、男子部員の中にたった一人の女子部員として同じ練習量をこなしながら踏ん張れた事が、彼女の強さになったのでしょう。

    彼女が掲げた『We advance to the same dream』『我々は同じ夢に向かって進んでいく』という理念を、後輩たちは理解し受け継いでもらいたいです。