『風喘気息』部旗に託された思い。

九州産業大学空手道部の部旗は、平成10年に空手道部OB立禅会より贈呈頂きました。
そこには『風喘気息』という文字が記されております。
OB会で、考え決められたそうです。
そこに掲げられた願いや思い。
その意味するところを、当時の監督だった田丸英雄先輩に尋ねました。
九州産業大学空手道部の部旗に記してある『風喘気息(ふうぜんきそく)』とは
呼吸の(息)の極意を意味しています。
呼吸法は、剛柔流空手道や座禅の修行でも重要視されています。
人は動揺したとき呼吸(息)が乱れ、我を見失い、本来持っている能力を全く発揮出来なくなります。
如何なる状態に遭遇しても、呼吸を乱さないこと、すなわち泰然自若(たいぜんじじゃく:落ち着いてどんなことにも動じないさま)の状態を保つことが肝要です。
これは日常の鍛錬によってのみ体得されるものです。
我が空手道部で培ったものを各人の人生に生かし
幸せで平和な生活が送れるよう願いを込めた言葉として、部旗に掲げられております。
九州産業大学空手道部 第21期生 田丸英雄
※田丸先輩は、選手としては第10回世界選手権で優勝されています。
監督としても、九産大空手道部を率いて西日本や全日本で上位進出を果たしています。
現在は、九州産業大学の学生部事務部長として日々、学生指導や学校業務に活躍されています。
田丸先輩の紹介はまた別の機会に。
(参考)
「風」は音をたて鼻息荒く呼吸すること。
「喘(ぜん)」は息が滞ること。
「気」は音も滞りもなく、出入り細くなきこと。
「息(そく)」は出入り綿々としてありやなしをいう。
この「息」こそが呼吸法の極意である。
※天台小止観(座談法)『息を整えるに風喘気息の四あり』から。
学生は風喘気息を四年間に捉え、精進する事を期待します。
四回生は最後の全日本大学空手道選手権大会に向けて、日々励んでいます。
日本武道館で、息乱れること無いよう自分を信じて挑みます。
応援よろしくお願い致します。

平成30年11月18日(日)
場所:日本武道館